タクドラたみの『新潟お出かけ散歩』

新潟の観光地、お出かけスポット紹介。

『必見!これが、大豪農商、大名貸しの館だ!!豪壮「渡邉邸」と日本庭園』(新潟県関川村)

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今回、紹介するのは、新潟県岩船郡関川村にある『渡邉邸』です。

岩船郡関川村ってどんなとこ?

岩船郡は「コシヒカリ」の代表的な産地として、みなさんも、ご存知ではないでしょうか?

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新潟市から向かう途中『渡邉邸』まであと少しの所、新潟と山形を結ぶ国道113号線からの写真です。

当時(江戸時代)この道は、会津若松と出羽国の米沢を結ぶ「米沢街道」と呼ばれていました。

そんな「米沢街道」の自然豊かな宿場町として栄えたのが『渡邉邸』のある関川です!

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道の駅「関川」

現在ここは「道の駅関川」として、温泉などのレジャー施設や物産物店など様々な施設があり、週末や観光シーズンは大賑わいです♪

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『渡邉邸』の紹介

「でも、こんな田舎の山里だし『渡邉邸』って、ショボいんでしょ」

と、思われそうですが、NO!NO!NO!

むしろ超豪壮です!

『渡邉邸』の母屋と土蔵は「国指定重要文化財」です。新潟県下屈指の日本庭園は「国指定名勝」で凄い肩書です。

渡邉家とは

江戸時代前期から、農業、山林経営、廻船業、酒造業など、経営の多角化を進め、豪農商として財を築き、江戸時代中期には、当時財政難に苦しむ米沢藩に融資し始め、幕末までに総額10万両を用立てる「大名貸し」へと発展していきました。

因みに「10万両」は今でいう何円かというと、江戸時代も経済の発展などにより、かなりインフレが進んでいったので、一概には言えませんが、江戸時代後期頃は1両が4万円位でしたので「40億円」くらいが目安でしょう。

超大富豪です!

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『渡邉邸』正面

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正面玄関

正面玄関からは、想像できませんが、玄関をくぐると誰もが「母屋」の圧倒される光景を目の前にします!

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これが、大豪農商の「通り土間」だ!

江戸時代版「スーパー デポ」です!

今でいう、トラック(当時は荷車)が屋根付き倉庫に入っていく、物流拠点ですね(^^;)

そして「スーパー オープン オフィス⁉」も兼用しています!

土間の左側は部屋になっています。一番床の高い手前の部屋は、当主(今でいう社長⁉)が、全体を見まわし、中段の間で商談などが行われ、その奥が荷上場、一番奥の台所で使用人が食事の支度などをしていたそうです。

当時の使用人もなんと70人と言われています。

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庭園を見渡す大広間に続く廊下⁉

当時、大名の宿場としても使われたそうですが、籠から降り、大広間まで、一歩も土など地面を踏むことなく、大広間に向かえたそうです。

庭園の大広間まで、屋根付き玄関から畳の廊下を通ったと言われています。

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大広間からの「池泉回遊式日本庭園」

季節ごとの風景と植物が楽しめる、新潟県下屈指の庭園!

京都から遠州流の庭師を招き構築され、石材の多くは、紀州、小豆島、京都鞍馬石など関西のものを使用しています。

「通り土間」や「庭園」含め、きめ細やかな、細工や気遣いの満載さに感激します。

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縁側からの庭園

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2階から見ても完璧です

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現存する日本最大の「石置木羽葺屋根」
(スマホで拡大して見てください(^.^)♪)

風雪から建物を守るための「石置木羽葺屋根(いしおきこばぶきやね)」は、石と杉の板だけで出来ています。置い板が飛ばないように石が乗せている造りです。

使われている石の数は15,000個、屋根の重さは120トン、豪雪に耐えるこの屋根や、その重さを支える梁も見どころの一つです!

日本は地震大国と言われていますが、この石は、今まで一度も落ちたことがなく、受験生の「合格祈願石」としても知られています。

 

『渡邉邸』は、館や庭園、宿場町の歴史浪漫を体感できる名所中の名所です!

是非、足を運んでくださいね(^.^)♪

アクセス・基本情報

お隣の『東桂苑』

渡邉家の分家『東桂苑(とうけいえん)』は『渡邉邸』の隣にあります。

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庭園を見ながら、ティー タイムができます

今回のおまけ!

『渡邉邸』は、原作:司馬遼太郎、役所広司主演の、2022年公開予定映画『峠 最後のサムライ』のロケ地でもあります。

映画では、河合継之助の自宅として使われたそうです。

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